『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

『ヒミツのBL日本史』


『ヒミツのBL日本史 ししゃも&喜多八
      幻冬舎コミックス ¥1200』

ついでに買ったような本でゼンゼン期待してなかったのに、予想に反してとっても面白く読めました。
絵柄は3頭身のちびキャラ。かなり細かい雑学がギャグ漫画仕立てになっており、内容が内容なのに青臭くもシル臭くも栗の花臭くもなく読みすすめました。

男色も衆道も古代より広く浸透してて、立派に市民権得ていたんですね。稚児さんにも高いプロ意識があり、決して「そんな立場にさせられた気の毒な」存在ばかりでもなかったのかな。稚児の養成方法や客の取り方など、稚児(陰間や小姓)を中心に対僧侶・対貴族・対武士と組織や運営システムがガッチリできあがってました。行為を潤滑に行えるローションのレシピまでマンガで描かれてたのがすごい。自分的に今までナゾだった「賞味期限の切れた」稚児の第二の人生もよくわかりました。歴史のウラに男色あり!なエピソードも盛りだくさんです。男色と衆道の違いもマンガでバッチリわかるのもいい。著者のこの本への愛情も感じられていい。何から何まで楽しく読めた一冊でした。