『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

平安小ネタ

おもてなしを強要!中世の接待

昨日(4/11)の朝日新聞土曜日版のコラム『歴史学』がとても興味深かったので紹介。『呉座勇一の交流の歴史学』より「中世の接待」日本の接待の歴史は古い。古代には「供給(たてまつりもの)」という接待があった。これは、新任国司が任国に下った時に、下…

枕草子に載せて欲しかったモクレン

ひと月以上も前の写メで完全に時期遅れですが、ハクモクレン。 清楚で気品あるたたずまい、ちょっと離れてみると輝く燭台のような豪華さ。紫木蓮も同様の美しさ。清少納言が「木の花は」に、この開花寸前の美しさをどうして挙げなかったのか不思議なくらい。…

古典に見る野菜・ワラビ

『古典文学と野菜 広瀬忠彦著 東方出版』による、平安文学での記載回数の多い野菜第2位がワラビ。さわらび、はつわらび、したわらび、接頭部分に何がきても物柔らかな語感の「わらび」。和歌にとても使いやすい言葉なのでしょう。早蕨(さわらび)は、芽を…

古典に見る野菜・セリ

平安文学主要作品に現れる野菜の名前といえば、ダントツ一位なのが『若菜』。もちろん『若菜・春菜』は野菜の固有名じゃなく、早春に生えて食用になる菜っぱの総称です。語感もよろしく和歌に詠みやすいし、儀礼食としてとてもめでたいもの。では次に記載回…

十二単は着る人も着せる人も大変な話

今日は図書館でオール読物を10ヶ月ぶんくらい読みまくりました。酒井順子さんの体験ルポエッセイ「着ればわかる!」が今月6月号で最終回で、テーマは『十二単』。今回の着付けの流れと平安時代の貴族の着付けが、そんなに大きな違いはないと仮定すると、下着…

ナンシー関で平安のお姫さまを考えてみた

2ちゃんスレの話題をブログで書くのはすごく抵抗あるのですが、ナンシー関のスレがあまりにも懐かしいネタで盛り上がっていたので。話題は、『谷亮子の出馬を15年も前にコラムで予言していたナンシー関』でした。文庫本はほとんど持ってるので急いでひもと…

平安時代のトイレ係って

平安時代の貴族の屋敷に雇われてるトイレの係って、どれくらいいたんでしょうかね。屋敷の主人一家それぞれに担当がついてたんでしょうか。そのご家族ひとりひとりに仕える上臈女房にもトイレ係がいて、中臈女房などは一人のトイレ係が複数の女房を担当して…

平安時代のひすまし事情って

小学館国語辞典編集部サイト「Web日本語」にて大塚ひかり氏のエッセイが更新されてます。今回のお題は「ひすまし」。糞尿ネタでは必ずと言っていいほど紹介される「平中の糞尿奇譚」をもとに、樋洗女(ひすましおんな)の説明というよりはスカトロ男の心理に…

ビーバップ!百人一首の真実

昨夜の朝日放送(1/14)の「ビーバップ!ハイヒール 百人一首の真実~現代版ドラマ訳」とても面白かったです。(↑関西エリアだけかも)謀反の疑いをかけられ出家→蟄居していた宇都宮頼綱が、邸内に飾る襖絵を新調する際、懇意にしていた藤原定家が襖絵のため…