『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

唐沢なおき『チョロ恐』

 

『チョロ恐 唐沢なをき著 徳間書店 ¥590』

1.5頭身キャラの著者が贈る不思議でオチない話。

目次を見ると一応9つのエピソードに分かれていますが、ひとつのエピソードの中に話が多々盛り込まれ、しかもそれらがきれいにつながって読む側に伝わり、さすが手練れの唐沢なをきやなーとホント感心する一冊。

裏表紙に、
『本人たちは怖いけどハタから見たら笑えちゃう新感覚ホラーコメディ』

と紹介してあるように、締め切りに追われまくってる修羅場の脳みそが見せる幻覚なのかそうじゃないのか、あるいは感性豊かな子供のまじめな妄想なのかそうじゃないのか、そこらへんの表現が絶妙に面白いです。

親の代からある古い仏壇を不要品として庭で燃やしちゃったら、ある日徳の高そうな坊さんがゾロゾロと列をなして家から出ていくのを近所の人が見たっていう話が面白かったです。わずか数コマなのにこの話すごく好きw
7年前の本だけど、第2巻出してくれないかなー。