『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

『思い出のとき修理します』

 


『思い出のとき修理します 谷瑞恵
        集英社文庫 ¥600』

上品でレトロな装丁にひとめぼれ。セピア色の背景に似合う男性主人公もとてもステキですが、何よりこのきれいな『手』に惚れました。キレイな爪のかたち、長い指、骨感たっぷりの陰影。けしからん、なんというけしからん指してるんだこの彼氏。手フェチにはホントたまらん指です。たくし上げたシャツの袖もいい。装丁だけでごちそうさまでっす!てかんじ。

は?ストーリー?ああストーリー。えーと、年少時代ほんの一時期だけ一緒に過ごした二人が偶然再会して、彼氏は覚えてたけど彼女の方は覚えてなくて、ギクシャクしつつも徐々に仲が深まっていくんですよね合ってますか。不器用でピュアな女の子ならこういうセリフで彼に背中押して欲しいだろうな~と思えるセリフ満載ですw言葉責めの好きな人にもオススメです!

ストーリーはごく穏やかに進みます。さびれた商店街の道挟んで斜め向かいに住む一人暮らしの男女という設定。これで恋愛ストーリーなんだから、もう焦点は、
「どの時点でヤッたか」
この一点のみとなってしまいましたww淡々と進む文章の行間のどこかで、ヤッちまう前と後のわかる瞬間があるはず。1巻めではそれらしい箇所が見当たらなかったので、2巻めを購入。
この2巻めの装丁は、手フェチにとってあまりそそられない、やや残念な出来になっておりまして、まず骨感が落ちてる、手首の内側のスジがない、爪が描かれてない、指の関節もうチョイはっきりしてほしい…とかなりがっかりな装丁。いやここまで入れ込んでる自分もどうかしてると思うんですが。

2巻めを読んで、おそらく「赤いベリーの約束」のラストあたりでそういう雰囲気になって、「夢の化石」ではもうヤッちまった後だろうなーと確信。合ってますかね。

3巻めも出てたけど、うら表紙のあらすじ読んで終わり。なんかややこしげな女の人が現れてすったもんだの挙句、二人の仲がさらに深まるんですね、よかったよかった。装丁は…うっそーん、彼氏別人みたいになってる。女神転生ノクターンのセタンタだよこれじゃあ。手の描画は1巻めに若干戻ってる気はするけどイマイチ萌えんな~。