『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

『宿にまつわる怪異譚』


『宿にまつわる怪異譚 寺井広樹・正木信太郎共著
       イカロス出版 ¥1600』

ビジネスホテル、カプセルホテル、ラブホテル、温泉宿、宿坊、キャンピングカー、宿直室など、さまざまなタイプの「宿」での怪談集。
自宅とは違う、慣れない宿で妙に神経が冴えて眠れない時、こんな怪現象に遭遇したら嫌だなーという話が多し。
とはいえわりとサラッと流して読めてしまったので、この話印象に残ったな、というのは「憑き人」「真夜中の巡回」くらい。恐くて印象に残ったんじゃなくて、その後どうなったん?と気になって。登場人物たちの後日談を載せてほしかったです。
「もう一人の目撃者」「終電前に帰る理由」「怪異の第三者視点」「先客」などは、怪談師が語るには雰囲気ばつぐんに盛り上がるだろうけど、文字に起こすとうーん?に感じました。
この正木信太郎氏の本「異職怪談」をこの後読む予定なんだけど、怪談語りを得意とする方なのかな。このうーん?な感じが次の本にないことを期待します。