『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

平城宮跡で開催中「平城のとよほき」行ってきました

 


奈良県平城宮いざない館で開催中のイベント「平城のとよほき」あいにくの雨模様でしたが楽しんで来ました。
「とよほき」とは「豊祝ぎ」とよほぐ、という意味。

館内入ってすぐ、花鈿(かでん)という鮮やかな紅色のポイントメイクを額にしてもらい、雨の朱雀門前を散策すれば気分はすっかり天平人。

一番のお目当ては古代スイーツ。


「古典がおいしい!平安時代のスイーツ」の著者である奈良女子大前川佳代先生監修の、奈良時代版にアレンジした甘葛風シロップ煮の芋粥、まがり・さくべい(索餅)が食せるというのです。さきほどの本は平安時代仕様のスイーツですが、こちらではその本の著者が監修した奈良時代版の味を実食できるのです。なんて幸せ。
当然全部購入。テラスで即実食。
桑の実・まくわうり・すもものディップソースのうち一つ選べます。桑の実ディップソースを選んで「まがり」にかけてもらいます。


ぐるぐる巻きの「まがり」は表面がややカリッと、中はフカフカッとした食感でわずかな甘み。桑の実ディップソースはトロッとしていて、かなり濃厚な果実の香りがすごく新鮮なかんじ。桑の実、まくわうり、すももは奈良時代からすでに食されていたそう。
ねじりの「さくべい」は噛めば噛むほどじんわりと塩味がして、現代人でもクセになりそうな美味しさと歯ごたえ。うどんやそうめんの祖先というのもうなずけます。


上の写真、左が芋粥
芋粥は、「五位の芋粥ではなく和名抄の暑預粥を作った」との関係者ツイートから、芥川龍之介タイプの芋粥じゃなく、お汁粉っぽいトロリとした粥。手術した後、最初に食べる重湯みたいなとろみ。甘葛風シロップ煮なので純正甘葛ではないけど、葛の伐採・樹液の採取からやり遂げたその道のプロが監修し、ゴーサイン出したというだけでもう本当に尊い甘さ。いつまでも口に残らない淡く消えてゆく優しい甘さです。これが真の上品な甘みっていうんだろうな。古代の上流階級の人たちって、実はかなり良い物食べてるんじゃないの?っていうのが感想。上流階級限定だけど。

養老サイダーという珍しいサイダーも購入。

 


元正天皇が養老の地に行幸された際、泉の水から菊の香りがすると評判になった菊水霊泉を使用したサイダーです。楽しみ。