『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

『怪談実話系2』


『怪談実話系2 幽編集部編
  メディアファクトリー ¥590』

少し前に高温高多湿な日が3日間続いて、「ああこの夏の不快指数ワーストワンツースリーだわー」とヘトヘトでしたが、今日のこの暑さは異常すぎ。家帰ったら部屋の温度が37℃。ウルトラマンの胸の赤いピコンピコンが見える。

そんなクッソ暑い中購入したこの本。
表紙をめくったところに、
「与えられた枚数の範囲内であれば、ひとつの物語を短編の形でじっくりと綴ろうが、いくつかの物語を掌握して連ねようが、どうなと御随意に。
ただし、そこで語り出される物語は、(略)われわれの眼前にある現実を震撼せしめるものでなければならない…」
とありますが、要は作家本人の持ちネタをあっちこっちから混ぜて創作ネタも入れ込んで、読者を怖がらせられたら無問題、ということですね。

結果として、自分の好みな本じゃなかったなー。
途中でダレて読み続けるのがイヤになった話も数話アリ。
「虚実の境界のないどっちつかず」を狙ったのって、意外とつまらない。
虚実ないまぜな世界にひたれないまま読み終えてしまいました。
読後何も残るものもなく…残るとしたら立原透耶の頭の中は大丈夫かな、と若干の心配があった程度。

巻末の投稿怪談の剣先あおり「茶菓子」この本の中でこの話が一番そそられました。ちょっと頭のおかしな高齢者の悪癖を不気味な怪談仕立てにしてる。自分が「安達さん」の立場だったらと思うと、すっごくイヤな気分になる。このイヤな気分をかきたてられる感じがとてもいい。

一緒に7巻も買っちゃったんだよなー。
同じような傾向の本なのかと思うと、ああダレるわー。