『おまえら行くな 黄泉帰り編 北野誠著
竹書房¥1200』
このシリーズも三作め。しかし最初の二作との間に、諸般の事情により一年近く芸能活動自粛していたため、何となく再出発感のある1冊です。
今まで生身の人間に吠えて続けてたら芸能生命断たれそうになったので、今度は本格的に霊体に吠え出したかーとちょっとワロタ。
完全な語り口調の文体で超好み。芸人ですもんね。話の持って行き方が上手い。
しかも対象物件が関西メインで、知ってるところばかり。
ただ、霊感ゼロの身からすれば、なんか出来すぎな感じもあるんですが。
心霊スポット探訪すれば必ず何か見え、気持ち悪くなり、身体のどこかが引っ張られ。
そういった霊障は、証明のしようがないんですよね。
証明できないものに対して「痛い」「寒い」と苦しまれても、気味の悪い場所に来たという気分がそうさせてるかもしれないし。「そうじゃない、ホントにこの場所ヘン」だと言い切れる何かが欲しいですね。
でも、北野誠の話術はとても上手いので、霊感ゼロの人間にも怖さが十分伝わります。
びくびくしながら読みました。続編出してーw
何はともあれ、あー霊感ゼロでホントよかったーとつくづく胸をなでおろすのでした。