『霊道紀行 辛酸なめ子著 角川文庫￥590』
オビのキャッチ ”あなたの隣の心霊現場。”が秀逸w
ほのぼの系な装丁どおりの内容。怪談とスピリチュアル世界の話がゆるゆるに混ざってて…いや、ほぼスピリチュアル本です。それも完全脱力系スピ本。
自分で体験しに行くなめ子さんの姿勢が好き。かなりマニアックなネタを書きながらも言葉に出さない部分を裏読みしてネwみたいなことを感じさせる文体も好き。
浮遊霊に憑かれたと感じたらおしゃれスポットでショッピング、スピリチュアル女が彼氏にドン引きされないテクニック、江原啓之ショーや富士急ハイランドのお化け屋敷の突撃取材、前世についての対談などなど、精神世界についていろいろと思い込みの激しい人たちを訪ね歩くなめ子さん。彼女自身は盲目的にハマッてるというよりも、そういった世界を眺めたり実践したりすることに愛を感じてるんじゃなかろうかと思います。
鳩山前首相夫人の語るスピ話なんかは、”あなたの隣の心霊現場”から程遠い痛い話でしたが、ぜんぶひっくるめてスピ世界に愛情を注ぐなめ子レポート、とても心地よく読めました。
