『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

『超常現象の科学 なぜ人は幽霊が見えるのか』


『超常現象の科学 リチャード・ワイズマン著
         文藝春秋¥1550』

初夢を今朝見たんですが、トイレの夢でした。
雨上がりの牛舎かと思うくらいの場所で、大きな水たまりがあちこちにあって、牛の代わりに底の浅い浴槽と思えるくらいの大きな便器がいくつもあって、その便器がまた汚れてて。うへえぇこんなトコでいやだああぁぁ!みたいな夢。
ネットで夢の検索すると、身体の不調に気をつけましょうとか金運ガッツリ!とかそんな占い結果が載っていました。夢なんてめったに見ないのに、ごくたまに見るとトイレかよ。しかし実は人間は毎晩何回も夢を見ていて、「夢をみた」というのはたまたま数多い夢の一つが記憶から蘇ったにすぎないし、その夢だってただのワンシーン、もしくは複数の夢を勝手につぎはぎして記憶していたにすぎないといいます。

そんなわけでこの本『超常現象の科学』。

人は毎晩たくさんの夢を見ていて、現実と重なったように思える夢だけが記憶から蘇る時があり、練習すれば思い通りの夢が見られるし夢の続きも見れる。
幽体離脱は誰にでもできるし、幽霊も簡単に見ることができる。ただそれは、魂が実際に身体を離れ世界じゅうを自由に飛びまわることではないし、神や幽霊が実在することを証明したわけでない。
人間の精巧な脳は意外と混乱しやすく、知覚情報を頼りに脳が絶えず作り上げている「自分は自分の身体の中にいる」という意識を人工的に誤作動させると、意識だけが勝手に宙に浮いていると思い込んでしまう。
人間の精巧な脳は暗示ひとつで何にもないところに幽霊現象を見る。
人間の脳は何の意味もないモノも無意味なモノと考えず、目に見えない何かのしわざと考えたがる。
人間の行動を意味づけるものの存在は人間関係に不可欠で、進化した優秀な人間の脳は、無意味なものにまで人間的な行動を見ようとする。

…とまあ、一見超常現象を斬る!みたいな本っぽいですが、幽霊だ天国だという何の実体もないモノを、人間の脳がなぜ想像できるまでに到ったかが書かれています。

あと誰にでもできる幽体離脱・幽霊が見える方法・思い通りな夢の見方などのハウツーも書いてあるので、試してみたい人はぜひ!
ただし、全部自分の脳内での出来事ですから安心してくださいw