『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

『女たちの怪談百物語』


『女たちの怪談百物語
    メディアファクトリー¥1300』

プロの女性作家ばかり10名を集めて行われた百物語の会を収録したもの。
表紙かわいい。百物語の怪談会がこういう雰囲気だったらちょっと混ざってみたい。

語られた99話を文字で読んだ気分と、その場に居合わせ語り手になり聞き手になったのとでは、精神状態がずいぶん違うんだろうな、と思いました。
怖い話、不思議な話、リアルにキモい話や創作っぽい話を、暗い中みんなで輪になって聞いたり語ったり。そのうち次第に雰囲気にのまれ、ウソもホントもどうでもいい状態になって、障子の向こうや部屋のすみっこにおかしな気配を感じる…そういう精神状態を味わい愉しむのが百物語の醍醐味なのでしょう。残念ながら寝っ転がっての読書レベルではそこまではなかなかw

宇佐美まこと「道で拾うモノ」は運転中にこんなん実際経験したらウワーどうしよう!と本気で思った。
リアルにキモい話のダントツは、立原透耶「赤い絨毯」。こんなん怪談の合間に聞かされたらオバケの話にマヒしてた頭がリセットされそうw
加門七海の「甘党」もよかった。お雛様の小ネタ集で怪異話なのに全然怖くない。むしろこのテの話を4コマで描いて欲しいと思うくらい面白かったです。