『鈴なり星』の雑記

こちらは『鈴なり星』の平安時代物語や創作小説以外のブログです

『FKB怪幽録 奇の穴』


『FKB怪幽録 奇の穴 小田イ輔著
       竹書房文庫 ¥640』

実話怪談本書くのにこういうアプローチもあるんですね。本当にヘンテコな話ばかりでした。
あとがきに、

「…正直、怪談にカテゴライズすべきなのかさえはっきりしない話もある。錯覚や思い過ごし。そんな言葉で一蹴しても構わないような話すらある」

とありましたがそのとおり。ものの考えが飛躍しすぎな人、言動が支離滅裂な人、妄想で行動してしまう人たちの紹介としか思えない話ばかりだったような。特に『解呪の方法』『何の餌?』など。『帰りの道で』『殴られたの?』はただの思い過ごし的な話。自分としては、心霊の話は『閉まる音』くらいですね。『虫』は一見心霊話的に見えるけど、電話の向こうでわけしり顔に指図する霊能者っぽい知人が気に入らんw

心霊をあまり感じさせないこういったホラーもあっていいと思いますが、問題は怖くないことなんですよね、ぜーんぜん。怖いのはいやだけど不思議話が読みたい方はおもしろいかも。

あと、あとがきの最後の5行、思わせぶりな書き方でホントいらんお世話ですw