平安本
『死者のゆくえ 佐藤弘夫著 岩田書院￥2800』図書館から借りた民俗学系の本。日本人の死生観について詳しく書かれています。お墓と葬儀の歴史、日本人の考えていた死者の国や彼岸について。古代から中世までが主な対象です。まもなくお彼岸がやってきますが…
『源氏物語への招待 今井源衛著 小学館￥2200』ホームセンターの店頭で「鉄道忘れ物展」やってたときに見つけた本。200円で購入。『光源氏の人間像、紫式部の生涯、宮廷女性たちの恋愛、物語のユーモア、文章表現の技巧…、あまたの問題を整理し、さまざまな…
『平安貴族のシルクロード 山口博著 角川選書￥1400』『竹取物語』『宇津保物語』の中に登場する、シルクロード伝来の宝物たちについてのあれこれ。宇津保物語って、「西域のお宝を使って超セレブなストーリーをつくってみたら、何故かファンタジーになって…
「落窪物語 氷室冴子著 21世紀版少年少女古典文学館3 講談社」図書館の子供向け本コーナーにありました。何気に通り過ぎたときに見つけてビックリ。もう目がテンになるくらいビックリ。落窪物語を訳されてたなんて知らなかったから。亡くなられて2年半めに故…
『歴代天皇と后妃たち 横尾豊著 柏書房￥1500』桓武天皇から後鳥羽天皇までの閨（ねや）事情をつづった本。オビのキャッチは、「平安歴代天皇家の性と愛と権勢の綾なす絢爛たる大絵巻」です。以前、柳沢厚労相が、『女性は産む機械』と大失言をかまして大問…
『心にひびく日本の古典 山口博著 新潮社￥1300』「清少納言も！？家庭崩壊」「紫式部も！？老人介護」とオビにあるように、一般の人がなかなか興味を持ちにくい平安物語がぐっと身近に感じるような内容です。万葉集・竹取・宇津保・大和・源氏等々と有名ど…
『呪いの都平安京 繁田信一著 吉川弘文館￥2300』『道長さえいなくなれば…』←オビのキャッチすべての上流貴族が、この気持ちでお腹真っ黒にしていたと思われます。微笑を絶やさない円満な人間関係が表社会なら、他者を蹴落とし我が一族だけを繁栄させたい妄…
『なまみこ物語 円地文子著 新潮文庫￥320』古本屋で入手。そのときの感激ったらもう。昭和47年初版、昭和63年23刷となってます。表紙の色がすっかり色あせて、香色というか練色というか、そんな色に赤い芥子の花がボタニカルアート調に描かれています。いい…
『源氏物語＝性の迷宮へ 神田龍身著 講談社選書メチエ￥1500』扱っているものは、宇治十帖。正編は、全くといっていいほど出てきません。『源氏物語を『性』の物語として眺めた時、物語の隠された欲望が明らかになる』煽情的な宣伝文句ですが、最初、古典に…
『人物叢書 一条天皇 吉川弘文館￥1500』 人物叢書らしい読み応え満点の、非常に骨太な内容です。自分のような素人にとっては、難解なワードがてんこもりな本で、漢文や引用文の読み下しや訳もほとんどなく、「これをいちいち著者が訳さなくても理解できる読…
『源氏物語の身体測定 大塚ひかり著 三交社￥1600』先日紹介した『源氏物語 愛の渇き』が女君たちの裏の顔（＝心の闇）を追求するなら、こちらの本はあらゆる登場人物の表の顔（＝容貌）をとことん追求しています。問題発言アリアリの本ですので、源氏に夢見…
『源氏物語 愛の渇き 大塚ひかり著 ワニの選書￥1400』昼メロ風なタイトルがピッタリ、源氏物語に登場する女君たちの、「女としての忍耐」について考察した本です。愛に殺された女・タカビシャな女・あきらめた女・野望の女…と言えば、どの女がどの女君を指…
『感情を出せない源氏の人びと 大塚ひかり著 毎日新聞社￥1600』古典文学に見られる日本人の感情表現の歴史を、源氏以前－源氏－源氏以後と、ざっくり三部にわけて紹介。日本人はいつから、そして何故感情をあらわにしないのを理想とするようになったかを問…
『イケズ花咲く古典文学 入江敦彦著 淡交社￥1400』この著者の本は何冊か持っていて、『イケズの構造』などは本当に面白くて、「この人の訳した枕草子なんかは、さぞかし面白いだろうなあ」と感心しました。で今回の本、かなりの期待を持って購入しました。…
『春はあけぼの殺人事件 大和和紀作 講談社漫画文庫』最初見つけたとき、「おおおこんなマンガ描いていらしたとは！」と心の中でガッツポーズとったんですが、何と言いますか、『枕草子』と『大鏡・中の関白家』のあたりを読んでいたなら、ストーリー展開が…
『爆笑平安京 シブサワ・コウ著 コーエー￥1200』ゲーム会社のコーエーが出版してて驚いた。歴史人物笑史シリーズということで、他にも爆笑三国志・爆笑信長の野望・爆笑忍者伝・爆笑水滸伝・爆笑西遊記などなど、ゲームソフトと完全リンクしたシリーズのよ…
『空想科学日本昔話読本 柳田理科雄著 扶桑社文庫』平安本ではなく日本昔話ですが、とても面白い本なので紹介。「浦島太郎」では、魚の国の姫君が仇敵たる漁師を招待した真意を検証し、「わらしべ長者」では、1本のワラを何百億倍もの価値のある資産（屋敷と…
